20代のころ、知人のオジサンの魚釣り愛好家が北海道に2週間ほど「車中泊・キャンプ」で旅するので一緒に行ったことがある。
今なら車中泊は当たり前だが、当時は「ごく限られたマニアな人」のすることだった。
彼は、タウンエースの荷台に棚をつくり大人一人が大の字で布団敷いて寝られるようにしていた。
自分は、キャンプ場や川原でテントで寝るはめになった。
東京から新潟まで関越で行き、新日本海フェリーで小樽に行く。早朝の鱗友朝市でサクでうにを一人1箱買って、誰も来ない公園で飯ごうすいさんしてご飯を炊いて、サクのウニをのっけて「超激安大盛うに丼」つくって食べていた。あれ食べてから、東京の寿司屋のウニは「インチキだね」と理解した。
小樽から洞爺湖を目指した。毎日キャンプ場か川原を渡り歩く。
洞爺湖にはキャンプ場がいくつもあった。「ここは温泉が近いから」と自然豊かなキャンプ場に野営した。
キャンプ場には多数の観光客が車で乗りこんで止まっていた。でも、このキャンプ場はトイレが不便なところにあるようでテントを張った場所からはかなり遠かった。
東京では味わえない大自然。朝、テントを出て湖畔を散歩した。
きれいな湖畔の水辺を歩いていたら、草むらにチリ紙でふたをした小山があった。
「おや?」
見ると、誰かが野グソをした跡だった。
あわてて見渡すと、いたるところに「チリ紙の」山があった。
どうも、泊っているキャンパーが、近場で野グソをしようと……そう考える人が、さまよってしようとしたら、目の前にすでに「前の人」がしたので、さらに探してそこでして……それが結果として湖畔に、野菊の花畑でなくて「野グソの花畑」を作っていたのだ。ま、「野グソの墓」場……だよな……と思った。
遠いトイレにたどりついても、並んでいる。なので、野営の時は便意がある前に済ませておかないと……あとで死ぬ。
このことからわかるように、これから、災害時、家を失って車で道の駅やキャンプ場に人が殺到する日が来ると思うけど、いたるところで「野グソの墓」が見られることになるだろう。
当たり前だけど、野グソはダメだよ。でも、お巡りさんが制止できない……そういう阿鼻叫喚の地獄がこれからみんなを襲う。
それが私にはビジョンとして見えているんだ。
だから、トイレちゃんと確保しておけよ……ってさんざん言っているんだ。
わかった?IQ800の私の深い読みと、慈悲を……。