ソーラーバッテリーシステムでは12Vの直流を100Vの家庭用交流に変換する正弦波インバーターを使うが、その場合、大事なポイントは
「50Hzと60Hzをスイッチで切り替えられる機種にすること」である。
これを知らない人は「自動」「55Hz」の機種にしてしまうが、サバイバルでは不利になる。というのは、55Hzの機種はホームベーカリーなどのシビアな家電が使えない。
そのため、うちでは「必ず50Hz、60Hzが手動スイッチで変えられる」機種を選んでいる。コーヒーメーカーぐらいの電熱系の機器なら55Hzでも動いた。用途を割り切る人なら自動・55Hz機種でもいい。
■50Hzで使用したほうが消費電力を少なくできる
さらに、実際の運用でもメリットがある。家電が50Hz・60Hz両方で対応する機種の場合はインバーターを50Hzで稼働したほうが消費電力が少ないのだ。
当方の実験で、電子レンジ(500W)でコップのお湯を沸かす場合
50Hzで加熱すると1030Wの電力消費が起きるが
60Hzで加熱すると1200Wの電力消費になった。
つまり、単純に50Hzで動かしたほうが突発電流などピーク電流を15%近く抑えられ、有利だということだ。
なので、サバイバル車中泊などで正弦波インバーターを運用する場合は50Hzで動作させた方がバッテリー消費、回路負荷の低減でもいいということである。