マンション、アパートでできないと……思う必要はない。「水耕栽培」なら部屋やベランダでできる。
これから、食料不足になるので野菜や穀物(米や麦)を自前で調達できるようにしておくべき。理想的なのは「アクアポニクス」ね。
アクアポニクスは「水槽で魚を飼い、その糞尿が微生物で分解されてできる、リンなどの栄養分を水槽の上の水耕栽培の植物の根に吸収させて、水の浄化と農産物の収穫の両方のメリットを得られるシステム」だ。
私はあらゆるサバイバル技術の実験や訓練をしているが、このアクアポニクスについても「ブクブクなし」でやる方法を研究中である。というのは「ブクブクは電力がいる」別にそんなことしなくても水槽に酸素は供給できる。
どういうことかというと?あれ、ブクブクは実は「意味があるようでない」のだ。
水中の酸素は「水槽の表面積」で「大気が水面と酸素交換を自動的にしている」のだ。つまり「水槽の表面積が広ければ」「酸素の交換量が増えるので」「外気の酸素はきちんと水槽に供給」される。
つまり、一般の水槽をやっている人は「狭い開口部の水槽」で飼うから……酸素を強制的に送り込む必要が出てくるわけである。それがブクブク……しかも、あれは「直接酸素を送っている」のでなく「水を振動させ揺らすことで、外気を取り入れさせて」いるのだ。つまり「水槽の水面が風で震えれば」同じことだったりする。
えーと、それで水槽も深いとこれがまた不利になる。なにが?「沈殿する」「糞やゴミ」ね。そうすると「底で腐って酸欠の発酵」が起きてしまう。これは有害で魚が死ぬ。
また飼う魚の種類も大事だ。初心者に一番いいのは「メダカ」である。こんなに無害で簡単に飼えて生命力もあって役立つ魚はいない。貯水槽を自分で用意するとどうしても「ボウフラ」の心配が出る。でも、メダカを飼っておけば「ボウフラは全滅」するのだ。エコかつ合理的。
メダカの最低生存の深さは4cmぐらい。つまり「浅い池」で十分生きる。ということは……「ビニールプール池」に「メダカを飼って」「ついでに稲を育てたら」「まったく合理的」だということだ。
その実験がこの動画である。
私の場合、ブクブクは一切使っていない。だから電力は必要ない。自然の力だけでやっている。まあ、ビオトープを作るようなものだが、これならビニールプールが置けるスペースさえあればどこでもやれる。あとは、水を雨水入れたり減ったら継ぎ足す程度でいい。可能なら日光を当ててあげてほしい。魚は日光でビタミンDを生成し免疫力をつけているからだ。室内で真っ暗なら「LED照明」を1日数時間つけるといい。
メダカのほかに、カワニナのような貝を飼うといい。これは「腐った植物を食べて」増える。つまり、水槽の中のいらない藻や、コケを食べたり、生ごみの野菜くずなども食べてしまう。すごくエコなんだ。
で、さらにハイパーなのは「コイさん」。このビニールプールぐらいだとコイさんも飼える。コイさんがデメリットなポイントは「せっかくの貝を食べてしまう」ことなんだが、生き残るスペース(貝の隠れ場所)をつくれば共存すると思う。それで、コイさんの何がすごいかというと「ゴキブリを食べてしまう」ことだね。甲虫類を食べてしまう。
中国では、生ごみ処理プラントに大量のゴキブリを飼育して食べさせているが、周辺住民が「もし大量のゴキブリが逃げたらどうすんだ」とクレームしたら「それを見越してプラントの周りに池を張り、そこにコイを飼っているので万が一ゴキブリが逃げても池に落ちて食べてしまうからだいじょうぶだ」という。
実際コイの歯は強く、ふざけて10円玉を池に落とした人がいて「パク」って食べて吐き出したらコインがゆがんでしまったそうだ。それぐらい……強いので。ゴキブリもバリバリ食べてしまう。
うちのビニールプール池にはコイを飼っているが、エサもやらず放置で生きていた。なぜ生きていたかというと、池の藻を食べたり木々や外を飛ぶ「昆虫」が池によく落ちており、それを食べていたようだ。自然の摂理そのものだった。
ただ、難点は「鳥」が飛んできてコイさんを食べてしまうことだね。だから、鳥が入らない覆いとかネットはつけてもいいと思う。あるいはコイさんの隠れやすいトンネル形式の岩とかを置いてあげる……など。
ということで、ビオトープをつくって、メダカ、貝、コイ、稲、野菜をそこで育てたら合理的かつ最強の野菜製造システムが作れるだろう。