まだ、熱海の土石流、西日本の豪雨で驚いている人が多いが、私の今後の予測ではもっと恐ろしいことが連発する。
この動画を改めて見て、頭にいれておいてほしい。
それで、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震など、いったん被災したらどうなったか?をイメージしてほしい。簡単に羅列するとこういうことが起きた。
1.建築家がだいじょうぶだと思っていた耐震基準がダメで、倒壊、破損した家が相次いだ。
2.倒壊せず、ヒビ程度だった家も、余震で壊れて倒壊してしまった。
3.行政の避難所に行っても、既に満員で、サービスどころではなかった。
4.避難所はプライバシーや人間関係も良くないので、自宅に戻って車中泊をする人が多かった。
5.集落ごと道路が寸断されて、孤立してしまったところも多かった。
6.自衛隊は、大きい避難所のフォローはできたが、山間集落のフォローはできなかった。
7.電気がないので、真っ暗だし何も家電が使えず不便だった。
8.被災生活は3日どころでなく、1カ月は過ぎてしまった。
■被災したが、なんとかやっていけた家の話
1.井戸があったので、飲み水に困らず、逆に困った周囲の人にあげたぐらいだ。
2.庭で家庭菜園など野菜を植えていたので、それを食べてしのいだ。
3.雨水をためて、沸かして飲んだ(ろ過していないとあんまりよくない)
……わかっただろうか?こういうポイントが必要になる。
1.車中泊、テントを張って自宅敷地でやりくりできる体制
2.食料備蓄
3.飲める飲料水の大量備蓄
4.ソーラーバッテリーによる自分専用の電力
1.については、キャンピングカーや、ワゴン車、自家用車の車中泊仕様にして寝泊まりができる体制。
2.について、考えてみようか。
まず、うちで必要とする米は成人の男女で1回の炊飯でご飯は1.5合。コメにすると230グラム。
3食を米にするなら、230グラム×3回=690グラム。1日でいる。
30日で690グラム×30日=20キログラム。
つまり、スーパーの5キロの袋で4つ。いることになる。
だが、私は「食料備蓄は最低1年分以上」を言っている。理由は「1か月、2カ月の被災生活どころでなく、へたするとそのまま1年ぐらいいるかもしれない。その間食料の心配がなければ、生活再建の準備に気持ちや行動を集中できる」「次の生活再建への時間的余裕の確保」である。もちろん、確保できた1年の時間の間に、次の食料の確保。場合によっては野菜の生産など自前の食料の生産を考えないといけない。
これは、都市インフラや物流のダウン、崩壊、物資の枯渇が続いても自前で生きられることを目指している。サバイバビリティにおいて大変大事な要素です。
となると、1カ月で約20キロとして、12カ月で240キロ。
これは、30キロのコメ袋(農協とかで直売する茶色い重たい袋)で8袋となる。
2人の大人で、最低それだけいるのだ。
これが、1人1合、がっつり食べないといけない家庭だとどうなるか?
150グラム×3食×30日=13.5キロ。
なので、4人家族なら13.5キロ/月×4人=約54キロ。
そう、1カ月で54キロ食べることになる。
1年間で648キロ。
わかった?私の言っている言葉の重たさ。深刻さを?
今、あなたはそれだけの食料を確保しているのか?
熱海の被災者には「9人家族なんです」「1回スーパーで山ほど買っても1日分」
という悲惨な光景が見られた。
9人だと
13.5キロ×9人=約121.5キロ。うぉおー
1年間で121.5キロ×12カ月=1458キロ
こんな量を備蓄しないといけないのだ。
30キロの袋で49袋もいる。
どうやって調達するのだ?そういうことまで考えたか?
やってないよね?それじゃ詰め甘いよね。ダメだよ。
少しは「深刻度」を理解した?
今の自分の家庭の食料備蓄の量、どうなってますか?明らかに足りない家庭が多いはず。
■大量備蓄の壁「賞味期限」
次に、いくら米を大量に買うといっても「賞味期限」がある。
白米で買ってしまうと「もたない」
味も悪くなるが、食べて安全かも怪しくなってくる。
そうなると、まだ日持ちするのは「玄米」ということになる。
うちでは、玄米は「真空パックの袋に個別に入れ直して」備蓄するようにしている。
とりあえず、1年前のコメは常温保存で問題なく食べられている。
玄米で保存し、食べるときに精米機で精米している。だから「精米機もいる」
こういう機種を使っている。
この機種は「無洗米」にすることができる。災害時、飲める水は貴重品となるので、ふだんみたいに水をかけ流しでコメを洗うことはできない。だから無洗米は助かる。これなら、1.5合のコメを1回たくのに使う水の量は200ミリリットル程度だ。
そういうことも考えておかないといけない。
■その精米機を動かす電力は?
でも、電力が復旧しない、あるいは、ずっと車中泊になるなら精米機を動かせる電力を確保しないといけない。なのでソーラーバッテリーシステムが必要となる。
精米機は稼働300W程度。10分以内で5合の精米をしてくれる。なので「ポータブルバッテリー」や「ソーラーバッテリーシステム」なら、十分毎日運用できる。
最低限、以下のソーラーシステムを組んでおくことが必須になる。
インバーターは500Wなら手が届く安さで、正弦波で、50Hz/60Hz両方で電力が得られるタイプにすること。(絶対)
ソーラーのエネルギーをバッテリーにためる「コントローラー」も必要
バッテリーは自動車用バッテリーでもいいし、ディープサイクルでもいいが、自動車用バッテリーのほうが充電はしやすい。 このクラスだと2台並列が望ましい。
これらにつなぐケーブル類なども必要になる。
こうしたソーラーバッテリーシステムの構築を自分でできるように別途こちらのブログで解説している。
上記の構成で、費用的には5万円ぐらいになる。だが、私が組んでいるこうしたシステムはサバイバル生活では逆に、他のシステムより有効となる。
実際、うちでは、このレベルのシステムで精米機で玄米を精米して食べている。
■災害時にどうやってお米をたいて食べ続ける?
1.たき火で飯盒や鍋で炊く→雨の日や風雨があるとしづらい。
2.ソーラーバッテリーシステムで電気炊飯器で炊く→ベスト
ソーラーバッテリーシステムで上記だと500Wなのだが、それで稼働する便利な炊飯器を紹介しておく。
最大1.5合。わずか210Wで動く。炊飯時間20分程度。大変小型でシンプルでありながら、マイコン炊飯ジャーなので炊きあがりは「たけるくん」レベルではなく「ふつうにおいしい」
2台ツインで使うと「おかず」「ご飯」同時に作ることができる。
女性のトートバックに余裕で入る軽さと大きさなので。ぜひ備えておいてほしい。