武田学校

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サバイバル講座2「食料【お米】」行政や防災士の勧める非常食は「ウソ」

■世間のウソ。防災士動画は使い物にならない。

政府は「3日分、可能なら1週間分」の食料備蓄を全国民に「推奨」はしている。

が、実際は「ウソ」結論から言うとまるでダメ。

それから「防災士」と資格はあっても、自分が実際にサバイバル経験を何もしていない「理論家」の動画、食料備蓄の勧めも「ウソ」

 

私がホント。ここからは、私の「信者」だけが「まねをすれば王道」のノウハウを教えておく。余計な揚げ足取りや、たいして自分で実践もしない人の「こうすれば?」は使い物にならないので無視。

 

■被災してから自分の生活を「ある程度」元通りにできるまでの期間

東日本大震災(2011年)2022年、10年経過しても被災者のまま抜け出せない人がいる。4万1241人

熊本大地震(2016年)6年経過しても家を再建できない人がいる。約8000人

 

■実は最高ベストな被災対応だった「熱海土石流」での行政対応

私は、2021年の熱海土石流災害を当日から被災者が住居のめどができるまで、現地被災者および、熱海市議らと連絡をとって状況を観察してきた。

 

熱海の被災者からすれば「不満」もあったのだが、これまで災害対応、サバイバル戦略を練っていた自分からすると「ずいぶん待遇がいい」と感じた。

 

まず、熱海の土石流で一瞬で家や私物を失った人は約300名。これは数十万人が同じ目にあう東南海トラフ地震よりは「はるかに少ない」人数である。

熱海の被災者が幸運だったのは「静岡県が全国でもトップクラスに裕福」な自治体だったことである。

 

この土石流事件は、行政側に「失態」がもともとあったこともあり、熱海市自体は貧しい財政だが、県が豊かなので「カネでだまらせろ」という方策をとった。

 

私は、以前から「災害時、被災者は体育館の避難所で雑魚寝でなく、旅館やホテルの借り上げをしてそこに滞在してもらう方が健康面、生活クオリティ、管理でもいい」と言ってきた。私のアイデアは長野北部地震(2011年)で実際に採用され、被災者を地元ホテルなどで滞在するスタイルが生まれた。現在では各自治体でやるようになっている。

 

熱海市はおりしものコロナ謹慎でせっかくの観光ホテルが休業状態。そこで熱海市静岡県ではホテルの一棟借りができ、そこに300名の住民を丸ごと住んでもらうことができた。

 

結果として、私の見込み通り、古い観光ホテルでボロいとはいっても、体育館や公民館の雑魚寝よりはるかに快適な「暖房完備」「個室」「バストイレ洗面所付き」「ふとんや寝具」「アメニティ」など充実した「普通のホテル暮らし」ができたのである。

しかも朝・夜の食事はホテルのバイキング、お昼は市の弁当で「まったく快適」だった。身ぐるみ失った被災者らが食うには困らなかった。

多分、東京や大阪の被災者にはまるでムリな……好待遇だった。

全国からの支援物資(おむつや生理用品や服)などもホテルのロビーで自由にもらえるように配慮され、困ったのは洗濯だけだった。これもホテルに全自動洗濯機が寄贈され、被災者はコインランドリーに行かずホテルで洗濯ができるようになった。

これが2カ月行えた。県と熱海市は2カ月の間に「次の家を決めて移住してほしい」と「エンド」を打ったのだが、住民はこの2か月でも決められない人が出た。

それでも、熱海の被災者はホテルで安心生活ができて即座に罹災証明書や住宅保険の手続きができたのである。保険会社の支払いは意外と早く発災から10日もしないで保険金が被災者の口座に振り込まれたという。これは熱海市役所の機能が破壊されずあったこと。被災者が市内のホテルに住めたことなど理想的な状態だったからである。

他の災害ではこれより時間がかかる。つまり「住宅保険のお金を得る」まででも、1週間以上かかっている。この間、被災生活が続く……3日どころではない。

簡単に1週間、10日……被災生活は過ぎる。

理想パターンの熱海の被災者で結果として3か月近くいたと思う。

1カ月の食料でも実は足りないということだ。

私が「最低半年分」という意味が分かったと思う。

災害生活では1カ月のテント・避難所生活はあっという間に過ぎるということだ。

 

それで「いくらかかった?」かなのだが、約3か月のホテル借り上げ体制で3億円ぐらいかかった。1か月1億円。

1億円÷300人=33万円が1人あたり熱海市静岡県で面倒見てくれた。

もちろん300人以外の一時的な被災者は数百人いたのでもう少し少ないが

それでも1日に直すと

33万円÷30日=1.1万円

1泊3食付きで1.1万円の面倒を熱海市静岡県は被災者に提供した。

 

これは、多分、日本の災害史上でも「まれ」「すばらしい」対応だったと私は思っている。

もう、このようないい待遇で、あなたが被災者として復旧まで暮らせることは「ない」

絶対ないと思う。そんな金額を負担できる自治体はない。

特に、被災者が千人、万人になったら無理である。

 

だから、あなたは、自分で行政に頼らなくても生きていける食料備蓄・自給体制が必要になるということである。

 

■どれだけの食料が必要になるのか

さて、あなたがどれだけの食料を備蓄しておけばいいのか?その方針を考えよう。

 

50歳男性の自分は栄養士から「1日1800カロリー」とるように指示されている。

女性や子供はこれより少なくできる。なお、ハードな戦闘を行う軍人の兵士だと2500~3000カロリー食べる必要がある。たいして運動しないレベルの自分でもこれだけいる。

すると、3食にわけると「1食600カロリー」はいる

600カロリーの食事だと「ごはん大盛1杯」「パン4枚切りの1枚」穀物として必要になる。

私が食べている白米の量は「1合」が1食となる。

1合は150g

1日3食ご飯なら

150g×3食=450g

の、白米がいる。30日として

450g×30日=13.5kg

1カ月で成人男性で13.5kgの白米の備蓄が必要になる。

6カ月だと13.5kg×6カ月=81kg

12カ月だと162kg

これは、農協や米店で販売する30kg入りの袋で約5つ。

1人30kgの巨大な袋で5つが1年分のコメとなる。これで重さだけで150kg。それでも12kg(1か月分)少ないが……

2人なら300kg

4人なら600kg

の量となる。床が丈夫な倉庫、スペースをもたないと家が壊れる。

 

■白米での備蓄は1カ月程度しかもたない

ここで「白米」だと「1カ月程度でどんどん風味が落ちる」

 

■2年はもつ玄米で備蓄するのが現状ではベスト

なので「玄米」で保持し「必要に応じて精米して食べる」ほうが備蓄期間を長くできる。玄米の場合最高2年といわれている。

 

なので、賞味・消費期限が切れる前に食べて消費して、次の遠い保存期限の食料と入れ替えていく「ローリングストック」を生活スタイルに入れて運用し、いざという時の災害発生に備えることになる。

 

もちろん、高技術で「無酸素状態」によるパッキングができるのであれば、備蓄期間は延ばせるはずだが、そのような機材、システムをあなたは持てるか?

コスト的に可能ならありだが、ないなら「別の方法」を考えて行かないといけない。

 

私は「災害時ほどいつもと同等のちゃんとした食事を得るべき」と考えている。

防災士や行政がすすめる、レトルト、缶詰、乾パンは愚の骨頂である。

それは「さまざまな問題点」があるからだ。

 

■行政や防災士のすすめる非常食は「ウソ」

このように、行政や防災士の「3日」「せいぜい1か月」なんか「ぜんぜん足りない」ことがわかる。しかも、彼らのすすめる「災害はこれが当たり前」の食料ほど「高くて効率が悪い」「長期生活に向かない」ものばかりである。

乾いた、調理前で一番容積・重さが少ないコメですら1年で大人一人135kgもいる。

パックご飯(1食200g)で用意したらその大きさと量はどうなるだろうか?

巨大なダンボール箱が家に積まれることになるだろう。

200g×3食×30日×12カ月=216kgになる。

 

■レトルト食品がダメな理由

1.火やコンロ、大量のお湯が必要となる。火災・爆発事故の原因となる。あるいは電気をバカ食いする電子レンジがいる

2.水分を含むため重たくかさばる。

3.入れていた袋が油で汚れてゴミが増える。(災害時の生ゴミは極力出さないようにしないと大変)

4.値段も高い

 

■缶詰がダメな理由

1.重たい

2.入れていた缶を洗わないといけない。→大量の水がいる。

3.空き缶のゴミが増える(再利用するならかまわないが)

4.値段も高い

 

■乾パンや非常食がダメな理由

1.値段が高い

2.のどが渇くので水がいる

3.おいしくない。飽きる→食生活のモチベーションが下がると生存率が下がる

 

■インスタントラーメンがダメな理由

1.大量の「捨てるお湯」を浪費する(1食400ml)そのお湯をわかす火・コンロを使ったり火災・爆発事故の原因となる。

2.量がかさばる

3.賞味期限が短い(3か月程度)、半年や1年は油が酸化するため難しい。

 

ちなみに一番小さい大きさと重さの玄米30kgが5袋(150kg)は

4人乗りの軽自動車で後ろの座席や荷台に積めば運転手と助手席2名で移動して運ぶことができる。だから自分の車に積んで倉庫代わりにできるレベルではある。

ただ、毎日使う車だと「燃費が悪化」する原因になるだろう。

 

また、30kgの袋は女性だと持てないと思う。男性でもぎっくり腰にならないように、ちゃんとした体制で抱えないと事故が起きる。

 

こうしたことから、うちでは「玄米を5kg程度の小分けにビニール袋で脱酸素剤で密封する」面倒をして備蓄している。これを精米機を保有してソーラーバッテリーシステムによる電力で災害の長期生活でも精米して運用できるようにしている。

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この動画は初期実験段階でしていたペットボトルにあらかじめ精米した無洗米で備蓄したもの。ローリングストックで古いものを食べては詰め直していた。このぐらいでも生活に問題ないレベルのクオリティは確保できた。ペットボトルを保存容器に使う手法はコスト、丈夫さ、取り扱いの楽さ(同じ大きさで収納もしやすく、スタックもできる)優秀である。

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私が動画にした2つのお米の備蓄スタイル……私がいろいろな手法や合理性、コスト面を全部検討して得た「解」である。

分からない人、思考できない人は、すなおに私のまねをしたら「王道」を行けるだろう。

だから「私の信者」になればいいのだ。ははは。