2021年10月18日報道されたけど、NHKも民放もなぜか特集すら組まなかった。消えるように終わった。変だけど。いまいち、違和感がぬぐえません。
93歳でした。長生きされたのですね。
お悔やみ申し上げます。
私の思い出を書いておきます。
私が尾崎行雄記念財団の政治塾「咢堂塾」で活動していたとき、財団の理事長になりました。尾崎財団は衆議院の議長が歴代なるのが慣習なのですが、森山さんは別に劣るわけもなく、文部大臣、法務大臣、官房長官……そのまま女性初の総理になってもおかしくないキャリアの方でした。間違いのない人でした。
津田塾から東大出て、当時は全く珍しい「東大女子エリート」のさきがけでした。
ご主人が森山欽司という栃木の自民党の国会議員で、この人は保守で労働運動を弾圧した人として有名です。おかげで栃木県の労組や日教組はガタガタにされました。
ですが、妻の真弓さまは、夫の欽司が死んだことでいやおうなしにかつぎだされ政界入りをしたわけですが結果としては夫をしのぐ「出世」をしましたね。
当時、私が咢堂塾を盛んにしようとして動いていたとき、懸案だったのは憲政記念館の会議室を毎度の会場にできないでいる問題でした。
というのは、憲政記念館は土日が休日という……およそ民間の感覚からはかけ離れた運営をしていました。なので塾の会場は貸し会議室を転々とジプシーのように移動していました。
咢堂塾はサラリーマンやOLなど一般人が集う政治塾なので、土日に会場を持てないというのは致命的です。
でも、尾崎行雄の思想を受け継ぐ政治塾ですし、財団は憲政記念館にあるのですから本拠地で行うのが筋です。
なので「土日にできるようにならないかな」って思っていました。
そうしたら、財団のパーティで理事長になられた森山さんがあいさつされたので、私は塾生の仲間と一緒にお願いしてみることにしました。
ちょうど、帰られるところで森山さんは、バッグを持って会場を出ようとしました。
「すみません」
「はい」
森山さんは帰るところなのに面倒くさがらず、立ち止まって持っていたバッグをテーブルに置き直し私たちのほうを向きました。その時の姿がすごく印象に残っています。
いつでも、有権者が何か言って来たら、めんどうくさがらず、ちゃんときちんと応対する……これができない議員多いけどね。
「咢堂塾を憲政記念館でしたいのです。でも、土日ここは閉まっていてみんなが勉強できません。なんとか土日開けられないでしょうか?」
森山さんは、私の顔を見て
「そうですねぇ……わかりました。」
と感慨深げにいって言って、お帰りになりました。
別に「どうする」ともおっしゃらなかったので
「だめかー」
と思っていたら、数カ月後、
「武田さん、憲政記念館土日も開けられるようになるみたいですよ」
と、財団の方から言われました。
「え?」
そして、ある日読売新聞の記事に小さく「憲政記念館土日も開館へ」と載りました。
たったあの時のお願いで衆議院の憲政記念館の開館日が変わったのです。
おかげで、咢堂塾は憲政記念館で定期的に勉強会をできるようになりました。
でも、もっといいことがあって、憲政記念館は皇居や国会周りの散策コースでもあったので土日開館したことで市民が気軽に憲政記念館の見学をすることができるようになったのです。これ、大事だったと思います。
「たった、あれだけのことだったのに、本当に実行した」
政治家と言うのは「実行できるか」だけが、その人の価値、評価になると思います。
森山さんは、口だけの人でなく「しっかり実行」される方でした。
森山さんは私のお願いをきいたら、きちんと自民党内でも根回したりして実行したんです。
だからね、みなさんも、議員、政治家を見極めるとき「お願い」してみてください。
ワイロはいりません。
森山さんは私のお願いでワイロも献金ももらいませんでしたよ。
ある日、自民党の本部に森山さんが塾生を招いて、みんなで懇談しました。
塾生には、右翼も左翼もみんないます。お互いが切磋琢磨しています。
でも、関係なくみなさんで自民党本部で話すわけです。
その中で、左翼系の塾生が森山さんに「言われると都合が悪い」質問をしました。
私は……「うろたえるのかな?」「小泉や安倍みたいに罵声でごまかすのかな?」と
興味深く見ていました。
森山さんは、左翼の塾生の鋭い質問に対して聞いた後、ちゃんと切り返して答えていました。
「人間ができた人は、反対勢力の人つっこまれても動じず、ちゃんと論理的に逃げずに切り返すのだと」
納得しました。やっぱ、森山さんは官房長官もしたし、文部大臣、法務大臣歴任しただけあって、口だけで何もできない野党議員やチンピラ議員とは全然違うよなあって。
そのあと、自分のところの自民党の市議が
「自民党の市議は自腹で選挙をしないといけません。とてもサラリーマンの人では務まりません。党から支援金出ないのでしょうか?」と率直に言いました。
すると、森山さんは
「大変なのはわかるけど、党から支援できないのです。がんばってもらうしかない」
と言ってて、笑っちゃったね。自民党も大変だね。
世間の人は……党がなんでもやってくれると思っているけどね。
実際は違うから。
ちょっと、河井の広島でのワイロも……あれなんだったのだろうね?やっぱ安倍系が悪いんだよな。腐ってたんだね。
悲しいなあ。今回の選挙で公明党の高木美千代議員も引退した。彼女は内海新聞の質問にていねいにきちんと答えて女性問題、性教育問題など熱心にやっていたのに。あの人はちゃんと仕事していたよ。もうちょっとやってもらってもいいのにね。
なんかなあ、いい人がどんどんいなくなっちゃう。
ゲスとカスが残っては悪さする。
三原じゅん子とか、稲田朋美とか、高市早苗とは……雲泥の差のちゃんとした女性議員が……「悪貨が良貨を駆逐する」ように消えていく。
安倍政権になって憲政記念館は取り壊して国立公文書館に吸収されるとしました。
さすが、安倍です。悪い事しかしません。
■私と面会して名刺交換した議員は出世するジンクス
私と会って名刺交換した国会議員って、そのあと大臣になる人すごく多いです。
私って、上げマンなのかもね。
まあ、出世したい人は私に面会して名刺渡して握手するといいね。
ただ、死んでいる人も多いので気をつけてね。
大臣になるか、死ぬか……それが私との面会。
逆に私に対して変な態度をした議員は……消えています。
ちなみに、林芳正議員は何度もパーティで会って話した人で秘書も知ってますけど、あの人偉くなりましたよね。私の勘だとそのうち首相やる気がします。