武田学校

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災害時にカセットコンロ・エンジン発電機がNGな理由

サバイバル準備でカセットコンロで料理をすればいいと、ときおり言ってくる人がいる。

だが、そんなことはすでに検討済みだ。ダメである。

なぜ、私がソーラーバッテリーにしているかというと、一般人が入手出来てなおかつあまり高くなく、永続的に運用ができるからだ。

 

■カセットコンロがNGな理由

 一般の車中泊動画の人たちはカセットコンロを多用する。だが、私からするとナンセンスである。ガソリン、ディーゼル車の室内で火気を取り扱うことが、ベースとしてありえないし、しないほうがいい行為になる。

にもかかわらず、手軽で火力があるからという理由で使用しているが、車中泊の場合「室内での調理作業が完結する」ことが求められてくる。実際そうなってくる。雨や夜、寒い時室内だけで済ませたくなる。

 そのとき「一酸化炭素中毒」が襲ってくる。一人だと気づかない。なので中にはセンサーを車内につけて警報する人もいるようだが、コンビニの駐車場で車中泊をしていた人が車内で練炭火鉢を使用して火災を起こして車ごと全焼させた人がいた。やはり車内で火気を使用するのはやめるべきである。

 また、燃料を燃やすのであるから、常にカセットボンベを買い続け備蓄しないといけない。大量のカセットボンベを携行するのであろうか?それ自体が危険な行為でありナンセンスである。

 

となると、ソーラーバッテリーによる家電での運用がベストになるのは自明だろう。

 

■エンジン発電機がNGな理由

「エンジン発電機でいいじゃないか」という人もいる。その人も間違っている。

何が間違っているかというと、その人たちはエンジン発電機をそもそも長期間、運用したことがないのだ。

災害時、私は「大部分の人は車中泊か避難所暮らしになる」と想定している。

持ち家も、アパートもマンションも温存されているなら生活できるが、破損や内部機器の故障、電気配線の断絶やどこかでのショートがあるなら家は使えなくなる。また、半壊や部分壊だと、中にいること自体が危険になる可能性がある。

 

いやおうなしに、野外で暮らすか、別の場所に移住するか、行政の避難所で暮らすことになる。熊本地震でも大半の人は車中泊を選んだ。マイカーでの生活が手軽でプライバシーも確保しやすいからだ。

その時に、エンジン発電機を使うのか?どこで?野外ならいいが、それでも道の駅やSAで車中泊をするはめになったら、他の人たちに「うるさい」「臭い」とクレームになる。夜中も動かせない。

次に、エンジン発電機は「燃料がいる」ガソリンだ。危険なガソリンを10リットル携行缶で常時保持しないといけない。それ以上の量になると危険だろう。10リットルで何時間動かせるのだろうか?長時間電気をつけっぱなしで稼働しないといけない家電……冷蔵庫みたいなものを動かすにはナンセンスとなる。

 

それにエンジン発電機は「定期的に動かしておかないと」「故障する」「ガソリンは2カ月に1回新調しないと腐る」など、不利な要素が多い。

 

そして値段もけっこうする。10万近くする。安くても7~8万だろう。

 

だったら、ソーラーバッテリーのほうが「静か」「太陽がある限りどこでも使える」「何年も使える」……トータルで有利なのだ。

 

どうだろうか?私はさんざんいろいろな手段を考えて、検討した結果ソーラーバッテリーに絞り込んだ。実際構築して運用実験を重ねるとそのパワーと効果はよく、年間通して日中も夜も運用ができる。車内だけでの調理も完結できる。

 

ということで、もう、カセットコンロやエンジン発電機がいいというのはやめてほしいのだ。