武田学校

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糖尿病になった場合すべきこと

糖尿病の方の相談があったので、こう答えておいた。現代の食生活やサラリーマン生活をしていたら40代で糖尿病になる人は多いと思う。HIV/エイズや、コロナより「患者数」は多いんだ。厚労省の数字でも1000万人いる。つまり国民の10人に1人は糖尿病なのだ。

■糖尿病は、がんと変わらない「一生治らないヤバい病気」

 糖尿病は「一度なったら完治しない」「不可逆的な病状進行で一生を送る」病気である。つまり、それだけひどい病気である。

  よくある、HbA1cが基準値(6.5)以下になれば「終わる」と錯覚する人がいるが、基本的に医師は「一時的に改善したが、いつでも戻る」と思っている。だから「一生涯病院通いの経過観察と合併症への対応」が必要になる。

  

■病院のかかり方

 まず基本はドクターが「糖尿病専門医」「栄養指導」の資格やプロセスを重視してやるクリニックや病院を探すこと。その辺の内科クリニックではダメだと思う。

 何がダメかというと、糖尿病治療の大事な要素は「食事療法」「運動療法」であり、たいていの内科医はその部分の知識がないんだ。

 

■基本は総合病院がいい

厚労省は嫌がるが、40代過ぎた人、糖尿病になった人は「あらゆる合併症」が噴き出す。糖尿病の場合、腎臓、がん、動脈硬化くも膜下出血白内障緑内障、虫歯の悪化……など全身に症状が出る。

それらに対応するためには、個人クリニックを複数通う羽目になるので、最初からちゃんとした総合病院で「各科で総合的に対応できる」体制で治療したほうがいいのである。

 

ということで、以下のアドバイスを読んで役立ててください。

 

■糖尿病にしても40代過ぎた人は「多彩な合併症」が連発する

本来は「全科そろっているマトモな総合病院、大学病院」でかかったほうがいいです。

というのは、糖尿病はあらゆる全身疾患を発症していくので

白内障緑内障 → 眼科
・歯(糖尿病患者は虫歯や歯が悪くなりやすい) → 歯科もある総合病院
・心臓病(動脈硬化くも膜下出血など) → 緊急外科手術で面倒を見てくれる水準の総合病院
・がん(糖尿病患者は発がんリスクが高くなります) → 総合病院やがんセンター
・腎臓病(薬を一生飲み続けると腎臓が最終的に弱り、透析になりやすくなります) → 泌尿器専門医の総合病院

この5つの「ほぼなりやすい」糖尿病の合併症を防ぐには、各診療科での「予兆発見検査」を機械的に受けていく必要があります。

マトモな医師なら、糖尿病の治療と同時に、これらの疾患の予防管理を指示します。

その際、同じ総合病院に専門科があれば「先生がワンタッチで紹介連絡」してその日のうちに優先的に検査やチェックもしてくれます。

CTやMRIなど、小さいクリニックにはないので、いちいち、総合病院や専門CT/MRIセンターに予約して別途行かないといけません。

私の場合、毎度総合病院でかかるようにしているので、CT/MRIはその日のうちにかけて、結果もみてくれます。
これが、個人クリニックではしづらい。血液・尿検査も総合病院だと朝やって、午前中に判明する。
そして、必要ならCTやMRIも即座に手配される。

……こうした便利さが……個人クリニックにはない。

相談者の方の市の場合、日本でも最も優秀な阪大病院があるし、今回、そのクリニックの院長がいた済生会、市民病院も、私のいる愛媛からすれば「「うらやましいぐらい」「普通にまとも」な病院体制です。
なので、その辺を主にされても、コロナで総合病院は医療崩壊しているけどまあまあ、やれるかなと。

 

■以下の総合病院の診療科で「ピンク色の四角」で囲んだ部分が、今後A様が行く羽目になる診療科です。「行かずに済む」のでなく「行く羽目になります」

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糖尿病になると行くはめになる診療科

これだけの診療科を、外の別々のクリニックで回ったら、気が遠くなる予約と1日「お遍路さん」になってそっちで疲れますよ。

 

あと、外の各クリニック行くたび「血液検査・CT/MRIなど」撮り直しますからね。

なぜなら、医師は必ず自分の取ったデータで判断したいので他の病院のデータだけでは治療しません(大原則)

 

なので、CTなんて1つ撮ればいいのに、あっちもこっちでも撮影されたらそっちで発がんしますので余計な手間を減らすには「全部そろっている総合病院」でやったほうが……いいわけです。

 

ということなので1つの総合病院で全部やってもらったほうが……楽ですよね。
ただ、済生会の歯科や他の科が優秀かは?
別途調べないと、いけないですけど。

 

そうなると
阪大病院がいいんだろうと思うけど、多分、殺人的な混み具合で、むずいかな。
でも、私が大阪に住んでいたら阪大病院に直行し、そこを拠点にして生涯面倒見てもらうでしょう。

なので、方針ですけど、「近場のクリニック」「最初から総合病院」の2つになると思います。

 

■ちなみに、糖尿病の場合HbA1cが6.5切ったから「完治」はないです

医師は「一時的に下がっただけで、油断したら復帰する」と考えています
下がっても定期的な血液検査、再発の監視は続くと思います。

なので……治療は……これから一生です。
だったら、総合病院のほうが……いいかも。

 

■個人クリニックの場合

小回りがきく、A様の見つけてきた、糖尿病専門クリニックで日ごろの食事療法の面倒を見てその代わり、各専門治療については、院長が親病院にしている済生会か、市民病院にその都度行く感じでしょうか。(もちろん、それぞれについても自分でいい先生を見つけて個別にかかってもいいけど)
個人クリニックのハシゴになるので……疲れますよ。

 

■医師同士の紹介は大事

ちなみに「医師同士の紹介」は「重い意味があるし」「表では言わないけどその先生が知っている同業や業界では腕がいい先生」でのことが多いので大事にした方がいいです。勝手に自分で探して行くより「勝率が高い」です。

 

どっちみちA様のステージでも
白内障のチェックに、年1度、眼科で眼底検査受けてください」ってなるので。
そうすると、眼科も探さないといけませんね(この程度は、その辺の眼科で十分ですが)

糖尿病と虫歯は「表裏一体」なので、同時に治す必要があります。
糖尿病になって虫歯が悪くなる人も多いです。

虫歯は循環器の病気を引き起こす(動脈瘤など)
なので、積極的に治しておかないといけないです。

私の場合は、今治済生会に行ったけど、歯科があれば楽だったのに
もともとなく。

歯医者は60㎞遠い松山まで行かないとまともな歯科がない。

眼科も行く羽目になり、そちらも毎年数回。今治済生会には眼科もない。ダサー

白内障の事前察知のために眼底検査したら、逆に緑内障が発覚して、毎月通わないと行けなくなりました、一生です。

……ということなので、本当は1日で各科を歩いていける総合病院にまとめて管理してもらうのがカルテやCT/MRIデータも一元化されるので(各科の先生が自分のモニターでその患者一人のあらゆるデータを見れるので)便利なのです。

でも、実際は、そういう総合病院でも自分の専門以外のデータは見ようとしないけど(笑)
ま、ないよりはマシです。

 

■健康日誌を自分でつける。食事も3食写真撮ってファイルする

それから、「日誌」(体温、体調、3度の食事の内容・食事した時刻・睡眠時間など)をエクセルやスマホなどで記録して管理する。

デジタル化しておくと、他の医師に見せたり、相談にも使え便利です。

 

私の場合、3度の食事を毎日デジカメでとり、全部カラー印刷して栄養士に持って行って添削してもらっていました。

写真で見せると、一目瞭然でいろいろ、言ってくれます。だからやるべきです

 

すごく助かりました。ごはんやパンの量が少ないと指摘されて、かえって増やさないといけなかったです。
栄養士がいない病院では栄養指導がなければ、医師だけだと治療しかしませんので、見過ごされてしまいます。
それで、薬ぐらいしかネタがなくなる。

本当は、ライザップが糖尿病専門医と組んで糖尿病専門プログラムでもして食事・運動療法トータルでみてくれると、ほとんどの糖尿病患者は初期段階でクリアできると思います。
それぐらい、食事と運動は大事です。

 

デスクワークと車を運転する人は圧倒的に運動量が少ないので。

だから、糖尿病専門クリニックの先生は、そのポイントを知っているので糖尿病専門の食事指導中心のクリニックを開いているわけです。
それだけのネタで十分食えるぐらい……患者多いんです。エイズやコロナより多いです(1000万人)

大阪はコロナで医療崩壊している(んですか?)
大阪の場合は、下手に総合病院より、そういう糖尿病専門クリニックのほうが空いているかも……
阪大病院が機能不全に陥っていると……ニュースで聞きましたけど。おさまったのかな?

なので、とりあえず、その専門クリニックでいくか、最初から総合病院の糖尿病外来にして
そこを拠点病院にして、今後の合併症も院内の紹介で同じ病院内でグルグル回遊して治していくか……

済生会がどこまでマトモかはわからないのですが(ホームページでは、「やってる」アピールしか出さないし)
実際にふたを開けたら「タコ」はままあります。

なので自分でかかって、知るしかない……です(怖)

 

ちなみに、A様は気づいて自分で糖尿病ちゃんと治そうとこれだけ調べたりしたから、よかったけど、たいていの40代以降の人は「だいじょうぶ」と、薬に頼って相変わらず、世間の飲み会やバイキング、コンビニ、スーパーお惣菜や弁当に頼って……死にます。


インシュリン注射やりだしたら、地獄ですよ。永久にやるので。

それしていても……脚が腐って、透析ぶちこまれて……

一番感じるのは「体温が低い」「手足のしびれ」「なんかかゆい」「なんかちくちくする」……これは……糖尿病の症状であり「一生改善しない」です。
勘違いしないように。皮膚科でも対処できないです。

そういうものです。そして、HbA1cを6.5以下にコントロールできて血糖値も正常におさめていられなければ頻発します。

体温が低い……ということは、発がんが近づきます。
なので、ホント、ろくでもない、エイズやがんと変わらない一生の病気ですよ。

そうならないためにも、今の段階で必死に食事療法で進行を食い止めてください。
糖尿病に対して現代医学でできるのは、根本治療でなく「延命治療」だけです

もう、カラ揚げや天ぷら・フライ、油こいラーメン屋も遠くなるでしょうけど。

でも、失明したり、透析でつながれるよりは……マシです。